• 2022/10/13 掲載

金融引き締めの時期尚早な終了を警戒=FOMC議事要旨

ロイター

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[ワシントン 12日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が12日に公表した9月20─21日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、インフレを引き下げるために一段と制約的な政策スタンスに移行し、こうしたスタンスをしばらく維持する必要があるとの見解で一致していたことが分かった。

議事要旨によると、多くの政策当局者が「インフレを引き下げるための措置が少なすぎることのコストは、多くの措置を実施しすぎることのコストを上回る可能性がある」と強調。多くの当局者が、連邦公開市場委員会(FOMC)が掲げる目標の達成に必要な利上げの道筋を巡るアセスメントを引き上げたことも判明した。

一方、数人の当局者は、経済見通しに重大な悪影響が及ぶリスクを軽減するために、一段の政策引き締めのペースを「調整」することが重要と主張した。

FRBは同FOMCで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.75%ポイント引き上げ、3.00─3.25%とすることを決定。0.75%ポイントの利上げは3回連続だが、年内に同規模の利上げを少なくとも1回実施する可能性を示唆した。

9月のFOMC以降、FRB当局者は積極的な政策引き締めが失業率上昇という代償を伴うとしても、インフレ対策が急務との考えで一致している。

今回の議事要旨はその見方を強調。複数の当局者が「必要な限り制約的なスタンスを維持する必要性を強調し、うち数人は金融引き締めの期間が早期に終了する危険性を歴史的経験が示していると強調した」と説明した。

ここ数週間は金融市場にとって転換点となった。年初来、金融市場は、経済成長の鈍化と失業率悪化に直面してFRBが来年速やかに方針転換し利下げに踏み切るとほぼ確信していた。FRB当局者はこの見方を覆し、金利引き上げ終了後もしばらくは高止まりさせると表明している。

FRBのタカ派的姿勢を市場が十分に消化する中、米株式市場は大幅に下落。国債利回りは急上昇し、ドル高が海外市場の混乱を深刻化させた。

9月のFOMCで発表された予測では、FRBの目標政策金利は年内に4.25─4.50%に上昇し、23年には4.50─4.75%で終了するとしている。年内に2回の会合が残っている中で、もう1度0.75%ポイント引き上げられる可能性が高いと予想している。

FRBは6月と7月にもそれぞれ0.75%ポイントの利上げを発表し、金融引き締めを積極的に進めてきた。しかし、最近のインフレ指標はほとんど改善を見せておらず、労働市場も堅調で、賃金も底固く上昇している。

議事要旨の公表後、金融市場ではFRBが来月さらに0.75%ポイント、12月に0.50%ポイント、23年の早期に0.25%ポイントの利上げにシフトダウンするとの予想を維持している。しかし、来年後半に満期を迎える先物価格は、FRBが方針転換して23年の第3・四半期か第4・四半期に利下げを開始するとの予想も出ていることを示している。

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