• 2022/10/13 掲載

ドル「独歩高」に懸念=市場の波乱要因、日本は追加介入も

時事通信社

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【ワシントン時事】米国との金利差拡大を背景に円やユーロなど各国通貨の価値が対ドルで大幅に下落するドル「独歩高」をめぐり、国際社会で懸念が広がっている。日本も急速な円安に歯止めをかけるため為替介入に踏み切ったが、円の下落基調は変わらず、追加介入を迫られている状況だ。ドル独歩高は金融市場の波乱要因となりつつある。

「多くの国が(米国をはじめとする)世界的金融環境の引き締めがもたらす世界経済への波及効果を注視し、対応する必要性を指摘した」。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の初日討議後の12日、記者団の取材に応じた鈴木俊一財務相はこう語った。

米連邦準備制度理事会(FRB)はインフレ抑制のため、大幅利上げを繰り返しており、結果として高金利で運用できるドルが買われている。自国の通貨安は輸入価格の上昇を通じて物価高に拍車を掛けるほか、途上国を中心にドル建債務の返済負担増大につながる。

日銀は大規模金融緩和を維持する方針のため、円相場は対ドルで急速な円安が進む。政府・日銀は9月、約24年ぶりの円買い・ドル売り介入に踏み切ったが、円安は収まらず、政府は追加介入も辞さない構えを見せている。

イエレン米財務長官も12日、講演会で「私たちの政策が世界に与える影響について注意を払う」と言及した。その上で、「途上国は(利上げの)波及効果の影響を深刻に受けることが多い」と語り、途上国の債務返済負担の増大や資本流出に懸念を表明した。

しかし、米国の景気は堅調で、国内のインフレ退治を優先させるために利上げを続ける方針に変わりはない。国際通貨基金(IMF)が11日公表した最新の世界経済見通しも、「各国の政策の違い、地政学的な緊張感の高まりによってさらにドル高に振れる可能性がある」と指摘した。ドル独歩高は当面続きそうなのが現状だ。

【時事通信社】

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