- 2022/10/14 掲載
米スーパー大手クローガー、同業アルバートソンズと統合協議=関係者
協議が順調に進めば、今週中に合意が発表される可能性がある。
独立系食品スーパー1位のクローガーと2位のアルバートソンズが合併すれば、合計時価総額は約470億ドルに達し、近年の小売りセクターで屈指の大型案件になりそうだ。
消費者団体などは、両社の統合が米食品スーパー業界の競争力を弱め、商品の値上がりにつながる恐れがあると批判的な見方をしている。一方、統合によってメーカー側との仕入れ交渉で立場が強まり、ウォルマートとの競争が容易になるとの指摘もある。
ウォルマートにとっても、食品は全売上高のおよそ55%を占める主要商品。同社はこれまで事業規模の大きさを武器に、加工食品や飲料のメーカーなどにできるだけ納入価格を下げるよう要求し、ライバル勢に対して優位を保ってきた。
ユーロモニターによると、米国では食品支出額の約25%がウォルマートで使われている。クローガーとアルバートソンズ向けの支出額の割合はそれぞれ8%と5%前後となっている。
また今回の統合協議には、アマゾン・ドット・コムが影を落としている面もありそうだ。あるアナリストの見積もりでは、アマゾンは過去2年でクローガーとアルバートソンズから40億ドル前後相当の市場を奪った。全体で8000億ドルという米食品小売市場の中では比較的小さな額だが、脅威を感じているとみられる。
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