東大・川原教授が解説「AI×現場」の衝撃、驚異の能力であなたの業務はどう変わる？

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東大・川原教授が解説「AI×現場」の衝撃、驚異の能力であなたの業務はどう変わる？

生成AIはチャット形式の知識処理から五感・暗黙知を扱う新段階へ突入した。文章生成から始まったAIは、今や視覚・音声認識、自律操作、さらには実空間での作業まで可能になりつつある。政府のAI戦略会議などにも参加する東京大学大学院工学系研究科の川原圭博教授は「現在のAIは言葉を巧みに操る能力から、状況を理解して行動に移すAIへと変容している」と指摘し、現場力向上の強力な支援ツールになることを示す。今回、川原氏にAI技術の急速な進化が企業の現場業務をどう変革させるかについて詳しく解説してもらった。

学生に「教えることなくなってきた」…

　生成AIの登場は研究者にとって大きな驚きだった。川原氏は「以前から文章の翻訳や言い換えは研究されていたが、生成AIが登場した瞬間に、それまでの手法よりもはるかに質の良いものになりました」と振り返る。

　最初期の生成AIは登場直後、必ずしも事実に基づかない回答を表示することが少なくなかった。だがその後の性能改善により、現在の能力は専門分野でも人間を凌駕するレベルに達している。最先端のモデルでは米国の医師免許、司法試験、公認会計士試験のすべてで合格基準をクリアし、数学オリンピックレベルの試験で96.7％の正答率を記録しているという。

　川原氏は自身の経験を踏まえ、「（学生に）教えることがなくなってきました」と率直に語る。プログラミング教育において「ソートするプログラムを作りなさい」という従来の宿題も、AIが先読みして中身を補完してくれる機能によって「宿題が成立しなくなってきている」のが現実だ。

　現在、文章生成から始まったAIは、マルチモーダルAI、AIエージェント、そしてEmbodied AI（フィジカルAI）へと進化の幅を広げている。では、こうした技術革新の背景には何があるのか。

この記事の続き＞＞

・想像を絶する生成AIは「従来と現在」で何が違う？
・AIエージェントの「自動化が衝撃的」、検索から予約まで…
・フィジカルAIがもたらす「現場革新」のスゴイ可能性

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