- 2006/09/20 掲載
NEC、フランス気象庁に欧州最大規模のスーパーコンピューターを導入
【ITアーキテクト】
フランス気象庁に導入されるこのシステムは、NECハイパフォーマンス・コンピューティング・ヨーロッパを通じて受注し、NECが構築するスーパーコンピュータシステムにおいては欧州最大規模のものとなる。
このスーパーコンピュータシステムは2つのフェーズより導入される。まず第1フェーズとして本年末までにSX-8シリーズ32ノードをフランス気象庁本部(トゥールーズ)に納入。これは現行のシステム性能に比べて5倍以上速いシステムになる。その後、第2フェーズとして3年以内にシステムの増設を行い、現行システムに比べて最大20倍以上高速なシステムを納入する。
このシステムより、フランス気象庁は、今までよりもさらに正確で詳細な気象モデルを使用することができる。衛星やレーダーから予報モデルに取り込むデータ量が増加、予報の空間分解能はフランス全域で従来は水平方向で10キロメートルだったが、2.5キロメートルまで縮小されるため、より詳細な気象予報が可能になる。
フランス気象庁 副庁官Alain Ratier氏によると、
「今回、フランス気象庁に導入されるスーパーコンピュータのシステムは、欧州に設置されているスーパーコンピュータの中でもトップ10に入る規模。この高い計算性能はフランス気象庁にとって有用である。というのは、先進的な非静力学モデルを2.5キロメートルという細かな分解能で適用可能なため、雷雨や霧などの影響の大きい天気予報がより正確に行うことができるためである。これはフランス気象庁のシステム利用者や顧客に恩恵をもたらすものだ」
(注)テレフロップス:1秒間で1兆回の浮動小数点演算
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