- 2006/12/06 掲載
NEC米沢工場で、RFID活用を強化
RFID導入により作業効率20%向上、工場在庫を1/3削減
NECパーソナルプロダクツ米沢事業場では、パソコンの品質や生産性の向上、および在庫削減を目的として、2004年に国内パソコンメーカーで初めてパソコン量産ラインにRFIDを活用した生産管理システムを導入。また、2005年には、国内初の部材調達領域における「RFID付き電子かんばん」を導入した。
今回、さらなる効率化、品質・CS向上をはかるため、UHF帯(950MHz帯)RFID技術を活用したシステムを本格的に導入することにより、RFID活用の高度化を実現する。
RFID活用の強化内容は、ゲート式UHF帯RFIDリーダにより検品作業を効率化、生産ラインと部材供給会社間のリアルタイムの連携強化、マザーボード製造工程でのRFID活用、があげられる。
今回のPFID強化では、RFIDタグとリーダ(RFID読取機)の距離が、最大6メートル程度離れても読み取り可能なUHF帯RFID技術を採用した、ゲート式RFIDリーダを本年12月から部材の受入場所に設置。部材のトレーごとに添付されたRFIDタグを、荷台(パレット)に積んだまま一括して読み取ることができるため、部材納入時の検品を自動化するとともに検品ミスを大幅に低減し、作業効率を約20%向上。
これまで、UHF帯RFID技術を利用した一括読み取りにおいては、読み落としの発生など、読み取り精度に課題があったが、このたび、反射の原理を利用するNEC独自技術を活用したゲート式RFIDリーダの導入により、課題を改善し、量産ラインへの本格導入を開始。
また、この部材調達領域でのRFIDの活用により、RFID技術導入前の2004年度実績と比較して、工場部材在庫を約1/3に削減した。
また、注文に対する納期回答を部材供給会社(サプライヤー)から生産ラインにリアルタイムに伝達するなど、生産ラインとサプライヤがリアルタイムに直接情報を収集できる仕組みを構築した。
さらに、パソコンの基幹部材であるマザーボードなどの製造工程にもRFID活用を拡大し、部材や製造情報のトレーサビリティの強化、およびマザーボード組み立て作業効率の約20%向上を実現。
マザーボード自体にRFIDタグとなるNECのICチップ“NETLABEL”を実装し、マザーボード組み立て(部材実装)ラインにRFIDリーダを設置、マザーボードに搭載される部材情報や製造履歴を部材実装工程上で収集。これにより、マザーボードから最終組み立てラインまで全工程を通してRFIDを活用したトレーサビリティを実現し、収集した情報を品質管理の強化とCS向上に活用する。
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