- 2007/06/14 掲載
NECなど、無線IPコアのデジタル化を進める基本技術開発
同技術は、無線IPコアを搭載したLSIの微細化を今後も継続可能とし、システムLSIへの無線IPコアの混載を容易にするための基本技術。同時に、無線IPコアを搭載したシステムLSIの低コスト化や低消費電力化に貢献し、無線技術を用いた次世代ユビキタスソリューションを実現するための基盤技術となる。
今回、開発された技術の特徴は以下の通り。[1]位相・振幅の異なる複数のデジタル信号から、歪みの少ないRF信号を合成する技術を開発。本技術を無線IPコア(送信部)の変調回路とパワーアンプ回路に適用することで、歪み除去のためにLSI外部に設置する高価な部品が不要となり、低コスト化が可能に。また、デジタル信号の位相を調整することでRF信号の歪みを制御できるため、LSI製造後に性能を微調整でき、設計期間の短縮にも貢献。[2]無線IPコア(受信部)で受信したRF信号をサンプリングし、そのデータの比較により受信信号を直接データに復調する技術、および、無線信号の受信状態に合わせてサンプリング頻度を変える技術を開発。従来はデータの受信中は連続して受信回路を動作させていたが、通信状態に応じて受信回路の動作時間を短縮できるようになり、通信環境に応じて消費電力を低減可能(試作チップでは最大1桁近くの電力低減)。
両社は、今回の成果が、誰でも手軽に利用できるユビキタスネットワーク社会の発展に貢献するものと考え、今後、一層の低コスト化・低消費電力化を実現する無線IPコアの研究開発を加速させる。
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