- 2008/08/20 掲載
マイクロソフト、SOHO・家庭向けに特化したWindows Home Server 日本語版で「420万世帯の新規市場を創出」
Windows Home Serverは「基本的には家で使うことを想定した(マイクロソフト 業務執行役員 本部長 五十嵐氏)」製品で、写真などが「家庭内の複数PCにばらばらにある」状況を改善し、「2台以上のPCを所有する420万世帯プラスアカデミック分野を対象にホームサーバー市場を創出していく」。ターゲットとするユーザーは、PCを自作する層、ITエンジニアの個人利用、ホームベースビジネスや大学の研究室など、PC10台までの小規模環境での利用を見込む。
同製品の英語版は2007年9月29日より既に発売されていたが、「コミュニティでの盛り上がりを受けて」、日本版として提供されることになったという。なお、7月に発表されたPower Pack1(Service Pack1+追加機能)が適用された状態での出荷となる。
なお、Windows Home Serverは当面DSP(Delivery Service Partner)版のみで提供され、パートナー企業から「5万円台からと導入コストを抑えた製品を投入していく(マウスコンピュータ 代表取締役社長 小松 永門氏)」と低価格帯製品が中心となる模様。
具体的な機能をいくつか紹介しておくと、バックアップ機能としては夜中の0時~6時の間に自動的に電源が入り、バックアップを行った後は自動的に電源が切れるといったこと、またリストア時にはファイル単位での復旧を行うといったことが可能。
さらに複数の異なる種類のディスクをひとつのストレージに見せたり、ドライブを複製できるる「ドライブエクステンダー」機能を搭載し「外付けのUSBドライブなどを1つのドライブとして扱うことができる」。
セキュリティ機能としては、家庭内のコンピュータのアンチウイルスやファイアウォールの状況をどのPCでも知ることができる機能が備わっている。
そのほか、外出先からWebブラウザー経由で共有フォルダにアクセスできるほか、リモートデスクトップで家庭のPCにアクセスすることも可能。ホームサーバ上にある動画ファイルなどをストリーミングで閲覧することができる。
開発用SDKも提供されており、日本人作成のものも含めたアドイン約60種類(有償含む)以上がすでに存在しているという。
今回の発表ではDPE版のみでの提供となるが、単体としては「日本語版も英語版と同程度の価格(マイクロソフト ウィンドウズサーバー製品部 林氏)」という。本日12時より予約を開始している。
発表にあたり登壇した五十嵐氏は「420万世帯」という言葉を頻繁に使用しており、既に飽和状態にある家庭向けPC市場において、各種特化型OSで新しい市場を開拓するという同社の戦略を後押しするフラッグシップ的な位置づけとして、本製品へかける意気込みを語っていた。
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