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  • 2026/04/07 掲載

OpenAI、Anthropic、Googleが連携、中国企業による「AIモデルコピー」に対抗

中国企業によるAIモデルの無断複製「蒸留攻撃」を検出・防止

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米人工知能(AI)開発大手のOpenAI、Anthropic、Googleの3社が、中国企業によるAIモデルの無断複製に対抗するため連携を開始した。3社は業界団体「フロンティア・モデル・フォーラム」を通じて情報を共有し、「敵対的蒸留」と呼ばれる規約違反の抽出行為の検出に取り組む。米国技術の流出を防ぎ、経済的優位性と国家安全保障を保護する狙いがある。
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(画像:ビジネス+IT)
 米人工知能(AI)開発大手のOpenAI、Anthropic、Googleの3社が、最先端の米国製AIモデルからデータを抽出して模倣版を作成しようとする中国の競合企業の動きに対抗するため、連携を開始した。これら3社は、2023年にMicrosoftなどと共に設立した非営利の業界団体「フロンティア・モデル・フォーラム(FMF)」の枠組みを活用し、水面下で情報共有を進めている。連携の主な目的は、AIモデルの出力結果や推論プロセスを大量に抽出し、自社のモデルの学習にそのまま利用する「敵対的蒸留(adversarial distillation)」と呼ばれる利用規約違反の行為を検出・阻止することにある。

 Anthropicの公式発表および関連報告によると、DeepSeek、Moonshot AI、MiniMaxなどの中国AI企業が、数万件に及ぶ偽装アカウントを用いて数百万回のクエリを送信し、大規模な蒸留攻撃を行っていた。これらの企業は、米国製AIモデルに複雑な推論を行わせ、その過程を抽出することで、多額の開発コストを回避しながら自社モデルの性能向上を図っている。米国企業は、こうした手法が単なる知的財産の侵害にとどまらず、不当に獲得した価格競争力を武器にした顧客の奪取につながると警戒を強めている。

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【図版付き記事はこちら】OpenAI、Google、Anthropic、が中国によるAI蒸留攻撃に対抗(図版:ビジネス+IT)

 また、最先端のAI技術が不正に複製されることは、米国の国家安全保障上の重大なリスクになるとの認識も示されている。無断の技術抽出は経済的な損害をもたらすだけでなく、軍事・サイバー領域を含む幅広い分野での米国の技術的優位性を直接的に脅かす要因となる。3社による今回の異例の協力体制は、AI開発における企業間の競争の枠を超え、業界全体で共通の脅威に対処する段階に入ったことを示している。

 各社は異常な利用パターンの特定や、悪意のあるアカウントのネットワーク単位でのブロックなど、技術およびポリシー面での対策を強化している。API経由での不審なデータ大量取得を自動的に検知・遮断するシステムの導入も進んでおり、攻撃手法の高度化に合わせた防衛網の構築を急いでいる。

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