- 2026/10/16 06:40 掲載
東レの“天才”が実践「一流になる方法」をAIで再現…キャリアを変える最強プロンプト
アクト・コンサルティング 取締役
経営コンサルタント
大手コンサルティング会社を経て、現職。
製造業、情報サービス業などの、事業戦略、IT戦略、新規事業開発、業務革新、人材育成に関わるコンサルティングを行っている。
公益財団法人 大隅基礎科学創成財団 理事。
関連著書『Think big Move fast M&Aを軸にした新規事業開発へシフトする方法』、『成功の拡大再生産 日本の再成長とAI活用競争で勝つために、問題解決一辺倒から脱却する』、『出来ない仕事にアサインし、矢面に立たせ、助けない 日本の成長限界を突破するコンサルティング会社のイノベーター育成方法』、等
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次に「自分を高められる場所」はどこにある?
人材育成のためのローテーションや留学など、社員が新たな経験を積むための制度を設けている企業は少なくありません。しかし、その行き先を他人に任せているだけで、自分の能力を十分に高めることはできるのでしょうか。制度を利用しても、行き先はあらかじめ設定された範囲から選ばれたり、上長など決定する側の考えや、時には「人が足りない」といった組織の事情によって決まったりする可能性があります。
では、現在の延長線では得られない能力を身につけるには、どうすればよいのでしょうか。そのヒントになるのが、海水淡水化などでいくつものイノベーションを実現した、東レの元リサーチフェロー、栗原優氏が実践してきた「一流の場に飛び込む」という考え方です。
ここでいう「一流の場」とは、単に次の仕事やプロジェクトを指すものではありません。人事異動や留学などを通じ、中期にわたり所属することで、良質な環境、指導者、同僚のもと、自分の能力を高められる場を指します。
栗原氏は、常に一流がどこにあるかを探し、機会があれば自らそこへ飛び込むことを続けてきました。そして一流の中で生き残ろうと自分を高め、そこで「応援団」となる人の信頼を得て、さらに次の一流へと進んでいきました。
なぜ、こうした行動が自分の能力を高め、イノベーションにつながるのでしょうか。まずは栗原氏自身の経験から見ていきます。後半では、それを読者自身のテーマに置き換え、具体化するためのAIプロンプトをご紹介します。プロンプトを実務で活用したい方は、ぜひ最後までご覧ください。
東大受験失敗から権威へ…「一流に飛び込む」キャリア術
──秀でた成果を上げるために、日ごろから励行していることはありますか。
栗原氏:私は東大の受験に失敗し、地方大学から東レの鎌倉基礎研究所に入りました。当時の基礎研究所は、国内外の一流の研究者が集い、ノーベル賞を受賞した科学者が研究所を訪れるという一流の環境でした。これ以来私は、意識して一流に飛び込んでいくことを続けました。
──たとえば、どういうことをされたのですか。
栗原氏:留学は、一流がどこにあるか常に論文などを読んで探しておき、この分野の先端である米国の大学を選びました。いったん一流に飛び込めば、次にその中で生き残ろうと頑張り、良質な環境、指導者、同僚のもとで自らを高められます。またそこで、一流の応援団(上長や指導教官など)を作り、彼らの要求水準を知り、これを超える成果を出し、彼らの信頼を得て、次の一流に行くときに応援してもらえました。
──なるほど。
栗原氏:一流に飛び込むのはキャリア形成の節目だけではありません。たとえば、同じテーマを研究しているライバルで能力が一流な人を選び、直接会いに行き、互いに手の内は隠しながらも触発し合い、将来にわたって良好な関係を続けています。
シンガポールで、水処理の学会があったときの話ですが、私の発表の後で、海外企業の若手社員が、質問のために私のところに来ました。彼はそこで議論した後、私の昼食についてきました。
そこで彼は、世界の水処理の権威と一緒にランチをして、色々な話を聞き、また人脈を広げていました。これも一流に飛び込むことだと思いますが、ぜひ日本人にも、このような行動を期待したいと思います。
「一流の場」に身を置く人だけが得られるものとは?
「一流の場」は人を育てます。一流に存在する、良質な環境、指導者、同僚が自分を育て、現在の延長線では得られない能力を身につけることができます。今の自分にとっての一流は、社内にも、留学先などの社外にも存在します。しかし、成り行きでは一流には行けません。
そこで、常に一流がどこにあるか探し、機会があれば自らそこへ飛び込みます(上長への依頼、人事異動制度の活用、異動先から呼ばれるように振る舞うなど)。そうすれば、そこで生き残ろうと頑張るようになります。
また、応援団を決めて、彼らの信頼を獲得し、次の一流へ飛び込む支援をしてもらい、その後も応援団とは一生の関係を作る。これらを意識して継続するのです。
この場合、常に「次の一流はどこだ」と考えることが重要です。
次に自分が飛び込むべき一流を考えていれば、一流の水準を意識し、今の自分に満足することなく自分を高め続けることができます。キャリア形成を人に任せず、自ら次の一流に飛び込む行動を起こせます。そして一流の人材と交流し、そのような人脈を広げるようになります。 【次ページ】 【AIで再現】「次の一流」を見つけるためのプロンプト
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