- 2009/04/23 掲載
F5、アプリケーショントラフィックを最適化する「BIG-IP」を4年半ぶりにバージョンアップ
BIG-IPはL7のアプリケーション層における通信を最適化する製品。ロードバランサやL4-7スイッチなどとも呼ばれる製品で、セキュアな通信環境も実現する。
今回、4年半ぶりのメジャーバージョンアップとなる「BIG-IP v10」では、F5独自のトラフィック管理OS「TMOS」のアーキテクチャを踏襲しつつ、仮想化やクラウド、SaaSといったトレンドへの対応を強調。また、デバイスの統合によるコスト削減効果を見据えた機能が加わった。
具体的には、WANを挟んで対向設置したBIG-IP Local Traffic Manager間の高速暗号化データ転送を可能にする技術「iSessions」を新たに搭載。「データセンター間をつなぐ回線の帯域強化といった投資の際、回線コスト増以外に発生するさまざまな追加コスト、たとえばデバイスのリプレース、などの発生を抑え、既存のIT資産を延命活用することができる(F5 シニアプロダクトマーケティングマネージャ武堂貴宏氏)」。
また、これまでBIG-IPで個別に提供していた、Local Traffic Management(LTM)、WebAcceleratorモジュール、Application Security Manager(ASM)という3つの機能を1つの筐体で統合管理可能になった。
さらに、アプリケーション導入をウィザード形式で実行できる「アプリケーション・テンプレート」機能が搭載。これにより管理業務の効率を向上できるとした。
新製品の概要を説明したF5 Networks Inc.プロダクトマネジメント担当シニアディレクターのジェイソン・ニーダム氏によれば、アプリケーション配信のパフォーマンスの向上について「たとえばSharePointの配信なら、平均3倍程度の向上が期待できる」という。
同時に発表されたBIG-IP 8900は、BIG-IP v10搭載のアプライアンス製品。L7スループット12Gbps、SSLで58,000トランザクション毎秒、ハードウェア圧縮で8Gbpsを実現するという。
「BIG-IP v10」は、「BIG-IP 8900」の導入のほか、既存のBIG-IP製品のアップグレードでも利用できる。
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