• 2010/08/02 掲載

国内ストレージ仮想化市場、2013年まで年間平均成長率は92.4%--IDC Japan

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IDC Japanは2日、2009年の国内外付型ディスクストレージシステム市場におけるブロックレベル・ストレージ仮想化の容量が17.2PB(ペタバイト)で前年比2.2倍に増加したと発表した。
 IDC Japanは2日、国内ブロックレベル・ストレージ仮想化市場の調査結果と予測を発表した。発表によると、2009年の国内外付型ディスクストレージシステム市場におけるブロックレベル・ストレージ仮想化の容量は17.2PB(ペタバイト)で前年比2.2倍に増加した。さらにブロックレベル・ストレージ仮想化容量の2008年から2013年までの年間平均成長率は92.4%で、2013年には235.4PBに達すると予測しているという。

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国内ブロックレベル・ストレージ仮想化市場 新規仮想化容量の実績と予測

 IDCではブロックレベル・ストレージ仮想化をその実装手法によって、ヘテロジニアス・ブロックレベル仮想化とエンベデッド・ブロックレベル仮想化に区分。ヘテロジニアス・ブロックレベル仮想化とは、仮想化機能を持った仮想化コントローラー(アプライアンスや外付型ディスクストレージ)を導入することで、ネットワークベース(FC-SAN、iSCSI-SANなど)の複数の外付型ディスクストレージを仮想化する手法のこと。一方、エンベデッド・ブロックレベル仮想化とは、外付型ディスクストレージの筺体に組み込まれた仮想化機能を利用して、単一筺体内での仮想化を実現する手法である。

 ブロックレベル・ストレージ仮想化は必ずしも新しい技術ではないが、サーバ仮想化に比べると国内での普及は遅れていたという。その要因としては、国内企業の保守的な投資姿勢やストレージ仮想化の認知度の低さ、さらにストレージ仮想化の導入コストが比較的高額だったことなどが挙げられるという。

 しかし、2009年の経済後退に伴うIT投資の大幅な抑制を契機として、多くの国内企業でストレージインフラに関するコスト削減と利用率向上、さらに既存資産の有効活用やスモールスタートの実現など対する要求が高まった。その結果、ストレージインフラに関する従来からの投資手法や運用手法に替えてブロックレベル・ストレージ仮想化を導入することで、こうした要求を実現しようという企業が2009年から増加し始めているという。

 また、ディスクストレージシステムベンダー各社が、エンベデッド・ブロックレベル仮想化機能を搭載した外付型ディスクストレージのラインナップを拡充したことや、コストを抑えたヘテロジニアス・ブロックレベル仮想化ソリューションを提供し始めたことも、ブロックレベル・ストレージ仮想化市場を活性化させている要因として挙げられるという。

 2009年の国内外付型ディスクストレージシステムの出荷容量はストレージ投資の落ち込みで前年比14.3%増という低い成長にとどまったが、ブロックレベル・ストレージ仮想化容量は前年比2.2倍の17.2PBに拡大。この仮想化容量のうち、ヘテロジニアス・ブロックレベル仮想化が43.7%、エンベデッド・ブロックレベル仮想化が56.3%を占めたという。

 IDCでは2008年~2013年の外付型ディスクストレージシステムの出荷容量の年間平均成長率を46.3%と予測しているが、同期間のブロックレベル・ストレージ仮想化容量の年間平均成長率はそれを大きく上回る92.4%と予測する。

 IDC Japan ストレージ/サーバー/HCP/PCsグループディレクターの森山正秋氏は「ブロックレベル・ストレージ仮想化はストレージに限定した課題解決にとどまらず、サーバ仮想化やクライアント仮想化と連携して国内企業のITインフラの変革を支援することで、国内企業に多くのビジネス価値をもたらす可能性を持っている」と分析している。

 今回の発表はIDCが発行したレポート「国内ストレージ仮想化市場 2009年の実績と2010年~2013年の予測」(J10510102)にその詳細が報告されている。

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