- 2026/05/13 掲載
「新規サイトの35%がAI生成」米スタンフォード大など調査、判明したWebの変化とは?
研究チームは、インターネット・アーカイブが運営する「Wayback Machine」を活用し、2022年8月から2025年5月にかけて公開されたWebサイトの中から特定のドメインに偏らないよう毎月約1万件のURLを無作為に抽出。収集したテキストデータに対し、長文や短文、多様なAIモデルに対して高い検出精度を持つAIテキスト検出器「Pangram v3」を用いて解析を実施した。その結果、調査対象期間の終盤である2025年中頃までに新たに公開されたWebサイトのうち、約35%がAIによって完全に生成されたか、あるいはAIの支援を受けて執筆されたものであると判明した。
本研究では、テキストの割合の算出に加えて、AIがネット空間に与える具体的な影響に関する6つの仮説検証が行われた。事前の意識調査では、多数の人々がAIの普及により間違った情報が増加し、個人の独特な文体が失われることを懸念。しかし、抽出したテキストの事実確認や文体分析を行った結果、インターネット全体において、事実の正確性が低下しているという明確な証拠や、文体が画一化しているといった傾向は確認されなかった。
事実確認のプロセスにおいては、GPT-4o-miniによる主張の抽出と人間によるファクトチェックを組み合わせた厳密なパイプラインが用いられたが、真実性の減退を裏付けるデータは得られなかった。一方で、データ分析から2つの顕著な変化が進行していることが実証された。
第一に、文章が表す意味や意見が似通ってくる意味的多様性の縮小である。AI生成が関与するサイト群は、人間が執筆したサイト群と比較して内容の類似性が33%高いことが明らかになった。第二に、不自然なほど明るい文章が増加するポジティビティ・シフトと呼ばれる現象である。AI生成テキストが含まれるサイトでは、ポジティブな感情を示すスコアが人間によるサイトに比べて107%高く、2倍以上に達していた。
この傾向はインターネット上の文章が過剰に健全で当たり障りのないものへ変化している実態を示しており、現在のWeb環境において進行している変化が、デマの爆発的な増加よりもむしろ無難で同質的なコンテンツの増加にあることを浮き彫りにした。
AI・生成AIのおすすめコンテンツ
AI・生成AIの関連コンテンツ
PR
PR
PR