ツアーのナビゲーターは慶應義塾大学 堀場 勝広氏。堀場氏によれば、今回のShow Netにおける注力ポイントは、まず100Gbpsイーサネットがいよいよコモディティ化してきたこと。ファイアウォールなどのセキュリティ機器でも100Gbpsを監視する体制が一般化してきたという。「広帯域になってもセキュリティの確保は重要」。
次に、SDN(Software Defined Network)では、世界で始めてOpen Flow 1.3.1に準拠したネットワーク構築を実現。VXLANについても最新のDraft4に対応したという。こうしたネットワークの仮想化技術は「今後2、3年かけて磨きがかかり、これがSDNというものが決まってくる」(堀場氏)。運用管理の視点からは、「今までとは異なったオペレーションスタイル。5年くらいかけて確立されるのではないか」とした。
もう1つ特徴的なのがデータセンターにおけるBGPの活用を模したことだ。今年のShowNetデータセンターネットワークでは、サーバを収容するToR(Top of Rack)まで、通常はISP間の経路交換プロトコルとして利用される「BGP」を用いて、マルチベンダ環境におけるレイヤ3 spine-leafネットワークの構築に挑戦した。
そのほか、無線LANについては、いわばきれいな無線環境を構築することがポイントだった。基地局を100台程度用意し、適切な基地局密度を保ちつつ、マイクロセルを形成した。また、しきい値以下の電波強度の場合はクライアントを排除するなど、キックアウトすることで品質の向上を図った。さらには、電波干渉を避けるチャネルの割当を行ったり、あえてぶつけるチャネル割当を行うことで、分散化と均一化のバランスを考慮した。
さらには、無線LANの3点測位によって一特定を実施。さまざまなスマートフォンアプリと連携して、O2O分野にも活用可能な技術をお披露目した。
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