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  • 2018/08/29

宇宙空間でどんなビジネスができるのか? ローソンが“宇宙食からあげクン”を目指す理由

近年注目を集める宇宙ビジネス。2000年以降に誕生した宇宙ベンチャーにより、世界の宇宙ビジネスは劇的に変化している。中でも注目されている領域が「宇宙空間利用ビジネス」だ。一体どのようなビジネスなのだろうか。

野村総合研究所 副主任コンサルタント 八亀 彰吾

野村総合研究所 副主任コンサルタント 八亀 彰吾

野村総合研究所コンサルティング事業本部 社会システムコンサルティング部 副主任コンサルタント 専門は宇宙ビジネスを中心とした政策立案支援、国内外の宇宙ビジネス動向調査、民間企業への新規事業戦略立案など。

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宇宙空間ではどんなビジネスが展開されるのか
(©tsuneomp - Fotolia)

アツい視線が注がれる宇宙空間

 宇宙ビジネスがアツい。2000年以降に誕生した宇宙ベンチャーにより、世界の宇宙ビジネスは劇的に変化している。

 具体的には2018年1月以降月2回程度のペースで打ち上げを行う「SpaceX」、小型衛星の打ち上げに特化した小型ロケットを開発するRocket Lab、わずか5kgの超小型観測衛星を200機近く利用し、全世界を観測するPlanet、衛星データを活用し、地上の他産業に新たな付加価値を提供するOrbital Insightなどのことだ。

 「NewSpace」と呼ばれる、これら新興企業による新たな宇宙ビジネスは、多くのメディアでも取り上げられ、画像データ、位置情報などの人工衛星から得られるデータの利活用に多くの産業が注目している。

 しかしこれらの新たな宇宙ビジネスのほかにも近年注目を集めるビジネス領域が存在する。それが、宇宙空間を利用したビジネス「宇宙空間利用」である。

 宇宙空間利用とは、明確に定義が決められた領域ではない。そのため、本稿では「宇宙空間を利用し、宇宙空間上でサービスを提供するビジネス及びそれに関連するビジネス」を宇宙空間利用と定義することとする。

 「宇宙空間の利用」と聞いてまず思いつくのが、国際宇宙ステーション(ISS)の存在ではないだろうか。

 国際宇宙ステーションは米国、欧州(ESA加盟各国)、ロシア、カナダ、そして日本が協力して運用する宇宙空間上の建造物である。ISSの中では6人の宇宙飛行士が滞在し、宇宙環境を利用した実験・研究が行われている。

ISSの民間利用が進む

 ISSで行われている実験・研究などの取組みは、当初は政府や宇宙機関などの公的な活用が中心であったが、近年はその利用拡大が進み民間企業による利用も増え始めている。

 その先駆けとなったのが、2011年に発足された米国のThe Center for the Advancement of Science in Space (CASIS)である。CASISは米国政府により、ISSの米国の実験モジュールの運用及び民間への利活用を促進するために設立された非営利団体である。

 CASISの主なミッションは、ISSの利用テーマの公募や補助金の提供などだ。2017年の予算は約20億円(1ドル=110円換算)となっており、そのうち6~7億円程度を、国立の研究機関、大学、民間企業など外部から資金調達している。

 CASISにより選定されたプロジェクトは2017年で45件ある。その内訳は、ライフサイエンス分野18件、物理科学分野9件、教育分野7件、技術開発分野6件、施設関連分野が5件となっている。

 予算の40%強にあたる約8億円が各プログラムに支援される補助金となっており、2017年ではその60%以上が、民間利用に対して支払われている。

 CASISは2015年に宇宙資源開発などを目指す米国Deep Space IndustriesとISS内に360度カメラを設置し、地上にいるユーザーにISSのVRを提供するプロジェクトを実施した。

 また、2018年には宇宙ホテルの実現を目指す米国Bigelow Aerospaceが、自社で開発したステーションの管理・運営を行うために設立したBigelow Space Operationsとの提携を発表している。

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ISSはどのようにビジネスに利用されるのか
(© 3000ad - Fotolia)

【次ページ】宇宙で「からあげクン」が食べられる?

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