- 2022/11/29 掲載
相次ぐ供給ショックが中銀の課題に=ブレイナードFRB副議長
国際決済銀行(BIS)が昨年夏に実施した会議の非公開のパネルディスカッションでの発言がFRBによって28日に公表された。ブレイナード氏は会議の要約が公表されるにあたり、自身の発言を更新した。
ブレイナード氏は「パンデミックと戦争の経験は、供給ショックによる持続的な一連の悪影響に対応する際の金融政策の課題を浮き彫りにした」と指摘。「人口動態、脱グローバル化、気候変動などの課題により」、供給が遅れることが引き続き証明されれば「過去数十年と比較して、より不安定なインフレを特徴とする環境へのシフトの到来を告げる」とし、「供給ショックによる持続的な一連の悪影響は、潜在的な生産を持続的に圧迫するか、リスク管理のために金融引き締めが求められる形でインフレ期待を目標以上に押し上げるリスクがある」とした。
政策当局者はしばしば供給ショックを一時的と想定し、それらを「看過する」ことが推奨されており、このアプローチは米インフレ率の要因が「一時的」とみなされていた時にFRBが当初使用していたものだが、この2年間で直面した一連のショックは「潜在的な生産に対する持続的なショックではなく、一時的なショックを構成するものに関する線引きを曖昧にした」と言及。「個々の供給ショックが時間とともに弱まり、それ自体では一時的なショックのように振る舞うとしても、潜在的な生産を長期にわたって抑制する累積的な効果を持つ供給ショックの悪影響が長引けば、需給バランスの回復に向け金融政策の引き締めが必要になる可能性が高い」とした。
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