- 2022/12/20 掲載
円、長期金利が急伸=株は大幅安、日銀政策修正で東京市場
日銀による金融緩和策の修正を受け、東京市場では円相場と長期金利が急伸、株価が大幅下落するなど動揺が広がった。東京債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債流通利回りが一時0.460%と、2015年7月以来約7年半ぶりの水準に上昇した。
東京外国為替市場の円相場は1ドル=132円台半ばと、8月中旬以来約4カ月ぶりの水準に急騰。「サプライズの利上げ」(FX会社)との見方から、日米の金利差縮小を見込んだ円買い・ドル売りが強まった。午後5時現在は132円55~55銭と前日比3円28銭の円高・ドル安。
黒田東彦日銀総裁は20日午後の記者会見で「今回の措置は利上げではない」と強調したが、市場では「発言に意外性はないとの受け止めから、緩和策の本格修正観測が再燃」(大手銀行)し、午前中に137円台半ばで推移していた円相場は、会見後に132円台前半と半日で5円超急騰する荒い値動きを演じた。
東京株式市場では円高を嫌気し、日経平均株価の下落幅が一時800円を超えた。自動車を含む輸出株や不動産株が大幅安となった。一方で、利ざやや運用環境が改善するとの思惑から銀行株や保険株は上昇した。
終値は前日比669円61銭安の2万6568円03銭と4営業日続落。約2カ月ぶりに2万7000円を割り込んだ。
【時事通信社】 〔写真説明〕1ドル=133円台前半に急伸した円相場と、下落した日経平均株価を示すモニター=20日午後、東京都港区の外為どっとコム
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