- 2023/01/30 掲載
ECB、銀行業界からの資本規制緩和要望を却下 融資拡大など疑問視
欧州銀行連盟とコンサルティング会社オリバー・ワイマンはこの日公表したリポートで、銀行規制は国際的に同一歩調が取られているものの、具体的なルールの適用や実行の方法の面でまだ差があると指摘。欧米の規制関連コストの違いによって欧州の銀行は米銀よりも収益性が低くなっており、欧州側が現在の資本基準と監督手続きを見直せば現在よりも融資規模は約30%増える可能性があるとの見解を示した。
しかしECBは、規制や監督において欧州の銀行が米銀より不利だとは言えず、規制基準は「おおむね等しい」と反論した。
ECBの広報担当者は、むしろ欧州の最大手行ならば米最大手行よりも若干基準は緩いと説明するとともに「資本基準を下げれば融資が増加するとの考えには疑問の余地がある。実際に証明されているのは、危機において自己資本の少ない銀行は突然融資を減らすということで、これは実体経済へのマイナス効果を強めることになる」と付け加えた。
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