- 2023/01/30 掲載
午後3時のドルは129円台を上下、日銀関連の思惑で一時円高
週明けのドルは、米連邦公開市場委員会(FOMC)などを控えて目立った動きがなかったものの、午後1時に臨調の提言内容が伝わると、129円後半から前半へ急落した。
現在の共同声明は日銀が2%の物価安定目標を早期に実現するよう求めているが、提言では「2%を長期の物価安定目標として新たに位置付ける」として、金利機能の回復や国債市場の正常化を図ることが必要と訴えた。
市場では、提言が日銀に現行政策の修正を迫る内容との見方から一時、円高が進行した。臨調のメンバーに、次期日銀副総裁就任の可能性が取りざたされている翁百合・日本総合研究所理事長も名を連ねていたことが「思惑をさらに強め、短期筋の円買いが勢いづいた」(FX会社)面もあったという。
円は一時対ドル以外でも全面高となり、豪ドルは92円前半から91円半ばへ、カナダドルも97円半ばから96円後半へ下落した。
もっとも、提言を手がかりとした売りの主体は短期勢だったため、円高は次第に収束。午後3時前には前週末NY市場終盤の水準とほぼ変わらずまで切り返した。それでも「日銀政策修正の思惑はくすぶり続けており、急速な円高進行には注意したい」(外銀)との声も出ていた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 129.63/65 1.0867/71 140.89/93
午前9時現在 129.82/84 1.0870/74 141.14/18
NY午後5時 129.85/88 1.0867/71 141.11/15
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