政策再修正に消極的＝２％目標未達「反省」―若田部日銀副総裁

日銀の若田部昌澄副総裁は２日、静岡市で記者会見し、長期金利の変動幅の上限を０．５％に引き上げた昨年１２月の政策修正に関し「緩和の持続性を強化する意味で必要だった」とする一方、「（金利上昇の）その部分だけを取り上げると緩和を弱める効果があった」と述べた。政策の再修正については「慎重な上にも慎重に判断しなければならない」と語り、消極的な立場を示した。

若田部副総裁は、２０１３年以降の大規模な金融緩和について「全体としては効果が副作用を上回っている」と指摘。ただ、３月の任期満了を控え、「５年間の在任中に２％の物価（上昇）目標の持続的・安定的な実現ができなかったことは反省している」と述べた。

【時事通信社】 〔写真説明〕記者会見する若田部昌澄日銀副総裁＝２日、静岡市