- 2023/02/08 掲載
TOPIX採用企業の今期予想、2.3%増で過去最高益ペースを継続=SMBC日興集計
もっとも、中間決算時の同4.7%増の42兆8610億円からは、増益率が低下した。SMBC日興証券株式調査部の安田光氏は「10―12月期の実績は事前の予想を下回る企業の方が多く、先行きが明るい状況とはいえない」と指摘する。 7日までの発表分の集計では、前年比9.5%増となる。金融を除くと14.2%増。内訳は、製造業が同2.5%減の一方、非製造業は同38.5%増。 純利益ベースの会社予想で上方修正を発表したのは106社で、下方修正は137社だった。過去の同時期に比べて下方修正がやや多く、輸送用機器や電気機器、機械など、製造業の下方修正が非製造業より多い。 中国でのゼロコロナ政策解除までの需要減少や、半導体不足の継続を受けた自動車の生産減少、コロナ禍で先食いとなったスマホやPC向け需要の減少が影響しているようだ。一方、卸売業や鉄鋼などは交易条件の改善が上方修正につながったとみられている。
来期にかけては、世界的な金融引き締めの累積による経済へのマイナス効果が懸念される一方、中国のゼロコロナ政策からの転換によるアップサイドリスクも見込まれる。「製造業での人為的な操業停止を避けられる可能性が高まり、供給制約リスクが解消されていくのではないか」(安田氏)という。 2022年4―12月期実績の純利益は4.7%減だが、全体への影響が大きいソフトバンクグループを除けば1.6%増で、増益基調は継続。金融を除いた場合は0.3%増で、このうち製造業が0.8%減の一方、非製造業は1.7%増となっている。 増益寄与が大きかったのは卸売業、海運、陸運、空運などで、減益寄与は情報通信、電気・ガス、証券などとなっている。このほか、国内経済再開(リオープン)に関連した業種が引き続き全体をけん引した。
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