- 2023/02/14 掲載
日経平均は反発、米ハイテク株高が支援 米CPI前に様子見も
日経平均の寄り付きは200円超高となり、一時294円高の2万7721円82銭に上昇した。前日の米国市場でハイテク株比率が高いナスダック総合やフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇し、東京市場でも日経平均への寄与度が大きい半導体関連株や電子部品が買われた。決算を材料にした個別物色も活発となった。
その後は、米CPIの発表を前に、手控えムードとなって伸び悩んだ。米CPIは伸び鈍化のペースが緩むと予想されており、利下げ観測が後退して株安になりかねないとの警戒感がくすぶった。
市場では、仮に今回の米CPIが強い数字となった場合でも「基調としてのインフレの伸び鈍化に変化はないだろう。市場が過度に反応して株安となっても一時的で、拾い場になるのではないか」(証券ジャパンの大谷正之調査情報部部長)との声が聞かれた。
政府は日銀の黒田東彦総裁の後任に経済学者で元日銀審議委員の植田和男氏を起用する人事案を国会に提示したが「織り込み済み」(国内証券のアナリスト)とされ、相場に大きな動きはみられなかった。
内閣府が朝方に発表した実質国内総生産(GDP)1次速報は、2022年10―12月期の成長率は前期比0.2%増、年率換算で0.6%のプラス成長となったが、市場の反応は限られた。2四半期ぶりのプラスとなった一方、市場の予想を下回る低成長にとどまった。
TOPIXは0.78%高の1993.09ポイント、東証プライム市場指数は前営業日比0.78%高の1025.6ポイントで取引を終了した。プライム市場の売買代金は2兆4260億9100万円だった。東証33業種では、値上がりは鉄鋼や食料品、金属製品など32業種で、値下がりはサービス業の1業種だった。
大規模な自社株買いを発表したシチズン時計が大幅高となり、昨年来高値を更新した。ロート製薬やサントリー食品インターナショナは堅調。一方、リクルートHLDGやサンリオはさえなかった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1458銘柄(79%)、値下がりは330銘柄(17%)、変わらずは48銘柄(2%)だった。
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