• 2023/02/27 掲載

アングル:米国経済の底堅さ、今年の半導体株反発に拍車も

ロイター

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[ニューヨーク 24日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めに対する懸念が市場を圧迫しているにもかかわらず、底堅い米国経済を示す兆候が半導体株の魅力を高めている。

フィラデルフィア半導体指数(SOX指数)は今年に入ってから約16%上昇。上昇率はS&P500の3%やナスダック総合の8.5%を上回っている。

半導体は景気後退懸念による昨年の市場混乱で最も大きな打撃を受けた分野の一つで、SOX指数は36%下落した。2023年に入ってからはその反発が際立っており、一部の投資家は経済の力強さが重要部品である半導体の株価指数を押し上げると見込む。

ベーカー・アベニュー・ウェルス・マネジメントのチーフストラテジスト、キング・リップ氏は、昨年の景気後退懸念にもかかわらず、現在の市場は「経済が引き続き順調に推移する」と考えている、と指摘。「もしそうなら半導体は非常にうまくいくと思う」と語った。同社はエヌビディアとオン・セミコンダクターの株式を保有している。

このグループが勢いを維持できるかどうかは企業業績次第かもしれない。

リフィニティブIBESによると、S&P500の半導体・半導体装置産業(S&P500のウエートは約6%)は今年20%の減益が予想されているが、最終四半期には回復すると見込まれている。

チェース・インベストメント・カウンセルのピーター・トゥズ社長は「現在、ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)が非常に良いというわけではない。(しかし、)この先の見通しは22年終盤よりも少し良くなっているようだ」と述べた。

全ての半導体株が堅調なわけではない。インテルの株価は今年5%下落。同社は22日、四半期配当を1株当たり0.125ドルに引き下げると発表した。前回の配当から66%減額し16年ぶりの低水準となる。大規模な設備投資も控えるとした。

また、FRBの金融引き締めが、一部の懸念通り今年後半に景気後退をもたらすとすれば、半導体メーカーは苦境に立たされる可能性がある。

NFJインベストメンツのポートフォリオマネジャー、バーンズ・マッキニー氏は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)に伴うブーム後のパソコン需要減退がこのセクターにとって別の障害になると指摘。しかし、特にインフレに落ち着く兆候が見られ、FRBが年内に金融引き締めを減速させることになれば、同セクターがより長期的には活況を呈すると見込む。同社はテキサス・インスツルメンツとASMLホールディングの株式を保有している。

(Lewis Krauskopf記者、追加取材:DavidRandall in New York and Noel Randewich in San Francisco)

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