- 2023/02/28 掲載
日経平均は小反発、材料難で上値重い インバウンド銘柄には買い
日経平均は前日比91円高と反発してスタート。寄り付きでは前日に売られた半導体銘柄の一角が買い戻され、一時160円高となった。買い一巡後は利益確定売りなどに押され、伸び悩む展開が続いた。後場に入ると上げ幅をさらに縮小し、一時、マイナス圏に沈む場面もあった。野村証券の小高貴久シニア・ストラテジストは「中国の回復期待で買われていた海運業などが、いったん売られたことが要因だろう」と指摘した。
足元の株式市場では材料出尽くし感が意識されており、小動きが続いている。3月3日には2月の東京都区部消費者物価指数(CPI)の公表を控えているが、それまでは手掛かり材料不足で横ばい圏での動きが続くとの見方が出ている。
東京都区部CPIについて小高氏は、「物価上昇率が下がっていない場合は金利上昇圧力、そして日銀の追加の政策修正への思惑につながるだろう」と述べ、短期的には金融関連が物色される可能性もあるという。
TOPIXは0.03%高の1993.28ポイント、東証プライム市場指数は前営業日比0.03%高の1025.64ポイントで取引を終了した。プライム市場の売買代金は3兆3819億5200万円だった。東証33業種では、値上がりは不動産業やサービス業、精密機器など14業種で、値下がりは海運業や鉄鋼、鉱業など19業種だった。
個別では、インバウンド関連銘柄が堅調で、オリエンタルランドが3.4%高、資生堂が2%高となった。政府は3月1日から中国からの渡航者への新型コロナウイルスの水際対策を緩和する方針で、物色が広がった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが806銘柄(43%)、値下がりは973銘柄(53%)、変わらずは56銘柄(3%)だった。
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