- 2023/03/01 掲載
米国株式市場=小幅反落、月間でも下落 利上げ長期化観測重し
株価は1月の力強い上昇から一転、2月に入ってからは軟調な推移が続いた。一連の経済指標やFRB当局者の発言を受けて、FRBが従来の想定よりも長期間利上げを継続し、金利を高い水準にとどめる可能性が意識された。
アリアンツ・インベストメント・マネジメントのETF戦略責任者、ヨハン・グラーン氏は「市場の大勢は、早期の景気悪化によってFRBが想定よりも早く政策スタンスの転換や利上げ停止、あるいは利下げを余儀なくされると予想していた」と指摘。
しかし「意思の固さでFRBは投資家をはるかに上回っており、FRBに逆らうべきかどうかという根本的な疑問が生じる。今回は逆らおうとするのは間違いだろう」と述べた。
月間でS&P総合500種は2.61%、ダウ工業株30種は4.19%、ナスダック総合は1.11%、それぞれ下落した。
米金利先物市場では3月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ幅が50ベーシスポイント(bp)に拡大する可能性が織り込まれつつあるが、確率は23%前後にとどまっている。政策金利は9月までに5.4%でピークアウトすると見込まれている。
BofAグローバル・リサーチは、FRBが政策金利を6%近くまで引き上げる可能性があるとの見方を発表した。
この日発表された2月の米消費者信頼感指数は予想に反して低下し、2022年12月の住宅価格指数は伸びが鈍化した。
金利見通しを反映しやすい米2年債利回りは上昇。経済指標を受けて米国債利回りは一時低下し、S&Pとナスダックがプラス圏に浮上する場面もあったが、両指数とも引けにかけて売りに押された。
米シカゴ地区連銀のグールズビー総裁は、FRBが適切な政策を行うには、従来の政府データや金融市場の数値に加え、経済状況をリアルタイムで現場から観察する必要があると述べた。
メタ・プラットフォームズは3.19%上昇。文章や画像を生成する人工知能(AI)に焦点を当てる新たな製品チームを創設すると発表したことが好感された。
ディスカウント大手ターゲットはクリスマス商戦期を含む四半期決算が増収となったことから、1.01%高。
一方、クルーズ運航会社ノルウェージャン・クルーズライン・ホールディングスは通年の利益見通しが予想を下回ったため、10.18%急落した。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.13対1の比率で上回った。ナスダックでは1.03対1で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は116億3000万株。直近20営業日の平均は114億6000万株。
終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株30種 32656.70 -232.39 -0.71 32873.47 32873.47 32636.43
前営業日終値 32889.09
ナスダック総合 11455.54 -11.44 -0.10 11451.05 11548.23 11435.39
前営業日終値 11466.98
S&P総合500種 3970.15 -12.09 -0.30 3977.19 3997.50 3968.98
前営業日終値 3982.24
ダウ輸送株20種 14722.68 -102.00 -0.69
ダウ公共株15種 906.99 -15.52 -1.68
フィラデルフィア半導体 2958.39 +7.18 +0.24
VIX指数 20.70 -0.25 -1.19
S&P一般消費財 1130.01 -0.62 -0.05
S&P素材 514.81 +2.30 +0.45
S&P工業 851.88 -2.16 -0.25
S&P主要消費財 751.73 -5.68 -0.75
S&P金融 593.02 +0.99 +0.17
S&P不動産 239.77 -0.09 -0.04
S&Pエネルギー 638.01 -9.34 -1.44
S&Pヘルスケア 1480.18 -10.84 -0.73
S&P通信サービス 173.53 +0.42 +0.24
S&P情報技術 2380.26 -4.47 -0.19
S&P公益事業 328.82 -5.77 -1.72
NYSE出来高 15.34億株
シカゴ日経先物3月限 ドル建て 27425 - 45 大阪比
シカゴ日経先物3月限 円建て 27425 - 45 大阪比
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