ＱＲ決済手数料、下げ不十分＝銀行側は説明を―公取委

公正取引委員会は１日、ＱＲコードを利用したキャッシュレス決済を巡る競争環境の実態調査の結果を公表した。銀行が決済事業者から徴収する手数料について、十分な引き下げが実施されていないとして、公取委は銀行が料金設定の根拠を説明することが今後の課題だと位置付けた。手数料が高止まりすればキャッシュレス決済の普及を阻害しかねないことを懸念した。

利用者はスマートフォンのＱＲ決済アプリに入金すると、指定した銀行口座からその分のお金が引き落とされる。決済事業者と銀行のやりとりは、主にＮＴＴデータが運営する決済ネットワークシステムを通じて行われる。銀行がＮＴＴデータに支払うシステム使用料は引き下げられたものの、決済事業者が銀行に支払う手数料にはその引き下げ分が十分に反映されていないと判断した。

【時事通信社】 〔写真説明〕飲食店の店頭に表示されているＱＲコード決済などの案内＝東京都内