- 2023/03/02 掲載
政策枠組み再考「機は熟した」=白川前日銀総裁がIMF誌に寄稿
白川方明前日銀総裁は1日公表された国際通貨基金(IMF)の季刊誌に、「変化の時」と題して寄稿した。日銀の黒田東彦総裁の交代が4月に迫る中、白川氏は「金融政策の枠組みを再考する機は熟した」として、中央銀行は物価目標設定など現在の金融政策の基礎となっている考え方を再検討すべきタイミングだと訴えた。
白川氏は、黒田総裁が就任した2013年に日銀が始めた大規模金融緩和を「金融大実験」と表現。日銀のバランスシートは膨張したが、物価や成長に及ぼした影響は小さかったと分析した。日本では金融政策が「抜本改革を要する構造的問題に対する一時しのぎの策」になったとも指摘。金融緩和が長期化すれば、「適切な資源配分が行われないことによる生産性上昇へのマイナス影響は深刻になる」と懸念を示した。
【時事通信社】
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