• 2023/03/03 掲載

欧州市場サマリー(2日)

ロイター

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[2日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続伸して取引を終えた。英ポンドの下落を好感した買いが入り、輸出企業が多いFTSE100種指数はプラスに転じて引けた。ただ、配当落ちした銘柄や、さえない決算を発表した企業が売られたため、上げ幅は限定的だった。

米新規失業保険申請件数が市場予想より少なく、米連邦準備理事会(FRB)がタカ派的な姿勢を強めるとの見方が広がったことや、イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁が前日、利上げ局面が終わりに来ている可能性を排除しないとしたことから、英ポンドはドルに対して下落した。

キャピタル・ドット・コムのシニア市場アナリスト、ダニエラ・ハーソン氏は「ポンド安はFTSE100種をある程度支援しているが、2月28日に下落した反動でやや勢いが戻っているだけだ」と指摘した。

個別銘柄では、配当落ちした金融大手HSBCが3.3%安。FTSE350種銀行株指数は2.31%下げた。

住宅建設のバークレー・グループ、金融サービスのハーグリーブス・ランズダウンも配当落ちが嫌気されてそれぞれ2.0%、1.7%下落した。

保険のビーズリーは5.1%下落。2022年の純利益が減ったのが嫌気された。消費者向けヘルスケア企業ヘイリオンは4.0%下げ、通期決算や23年の業績見通しが軟調だったのが売り材料となった。

一方、アイルランドのセメントメーカーCRHは8.0%高。30億ドル相当の自社株買い計画が好感された。

建設・資材株指数は6.49%上げた。

<欧州株式市場> 反発して取引を終えた。エネルギー関連銘柄や食品・飲料株が買われたのが相場全体を押し上げた。ただ、ユーロ圏のインフレ率が高止まりしていることを示すデータが発表されたことで欧州中央銀行(ECB)の利上げ加速が警戒され、上値は抑えられた。

欧州連合(EU)統計局が発表したユーロ圏の2月の消費者物価指数(HICP)速報値は、エネルギー価格の下落を背景に前年同月比8.5%上昇した。伸び率は前月の8.6%から鈍化したものの、市場予想の8.2%を上回った。

STOXX欧州600種石油・ガス株指数は1.41%上昇。主な原油輸入国、中国の景気回復の兆しを背景に原油価格が堅調なのが下支えした。

食品・飲料株指数は1.82%高。英酒造大手のディアジオは1.6%、英日用品のユニリーバは1.2%それぞれ上げた。

AJベルの金融アナリスト、ダニー・ヒューソン氏は「想定として間違いなくあるのは価格上昇の余地が残っており、利益は守られ、消費者はある程度回復力があり、企業はまだ稼げるということだ」との見方を示した。

アイルランドの主要株価指数は2.11%上昇。アイルランドの建材大手CRHが7.9%上げ、業績が予想を上回ったのが好感された。

<ユーロ圏債券> 域内国債利回りが数年ぶりの高水準近辺で推移した。ユーロ圏の粘り強いインフレ指標を受けた。

欧州連合(EU)統計局が2日発表したユーロ圏の2月の消費者物価指数(HICP)速報値は、前年比8.5%上昇と、前月の8.6%上昇から鈍化した。エネルギー価格が下落した。ただ市場予想は上回った。食品、エネルギー、アルコール、たばこを除いたを除いた基調インフレ率は5.6%と前月の5.3%から加速した。

アリアンツ・グローバル・インベスターズのシニア債券スペシャリスト、マッシミリアーノ・マクシア氏は「最近の売りによってドイツ10年債利回りは2.7%前後となったが、今後数週間に予定されている主要な米経済指標や中銀会合を前に慎重な債券買いが見られるかもしれない」と指摘。「債券利回りは短期的にレンジで推移するだろう」と述べた。

2023年12月限のユーロ短期金利(ESTR)先物は一時3.94%まで上昇。終盤は3.855%だった。

JPモルガンは2日、ECBの金利見通しを1週間で2回上方修正。ターミナルレート(政策金利の最終到達点)は6月までに3.75%と見込み、先週の3.5%予想から引き上げた。

一方、ECBが2日に公表した2月2日の理事会の議事要旨で、政策当局者が次回の利上げについてどのようなシグナルを送るべきかやインフレ動向に関する解釈で見解が分かれていたことが分かった。

INGのエコノミスト、カーステン・ブルゼスキ氏は「3月の理事会以降、ECBは新たなゲームに突入し、追加利上げに対する理事会内の支持は必ずしもこれまでと同様に得られれなくなるだろう」と言及。「ECBは3月の理事会でフォワードガイダンスの強弱について修正するのを止め、実質的な理事会ごとのアプローチに移行する」とした。

ECBのラガルド総裁は2日、今後得られるデータによっては3月以降も利上げを実施する可能性があるとの認識を示した。

ドイツ10年債利回りは3ベーシスポイント(bp)上昇の2.743%。一時2.77%と2011年7月以来の高水準を付けた。

政策金利予想の変化に最も敏感なドイツ2年債利回りは横ばいの3.2%。序盤には一時3.257%と08年10月以来の高水準を付けた。

ユーロ圏の長期的なインフレ期待を示す主要指標となる5年先5年物ブレークイーブン・フォワードはインフレ指標発表前に一時2.5428%まで上昇した。

イタリア10年債利回りは4.645%と2カ月ぶりの高水準を付けた。終盤は6bp上昇の4.623%。

<為替> 欧州終盤 アジア市場終盤 コード

ユーロ/ドル    1.0592 1.0635

ドル/円 136.84 136.77

ユーロ/円 144.97 145.47

<株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード

STOXX欧州600種 460.02 +2.34 +0.51 457.68

FTSEユーロファースト300種 1815.41 +10.42 +0.58 1804.99

ユーロSTOXX50種 4240.59 +24.84 +0.59 4215.75

FTSE100種 7944.04 +29.11 +0.37 7914.93

クセトラDAX 15327.64 +22.62 +0.15 15305.02

CAC40種 7284.22 +49.97 +0.69 7234.25

<金現物> 午後 コード

値決め 1836.2

<金利・債券>

米東部時間13時50分

*先物 清算値 前日比 前営業日終盤 コード

3カ月物ユーロ 97.09 0.00 97.09

独連邦債2年物 104.84 +0.01 104.83

独連邦債5年物 114.62 -0.06 114.68

独連邦債10年物 131.70 -0.30 132.00

独連邦債30年物 132.12 -0.64 132.76

*現物利回り 現在値 前日比 前営業日終盤 コード

独連邦債2年物 3.223 +0.007 3.204

独連邦債5年物 2.845 +0.023 2.816

独連邦債10年物 2.749 +0.035 2.713

独連邦債30年物 2.695 +0.036 2.586

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