中国人民銀、1年物ＭＬＦロールオーバー　実質2810億元供給

［上海　１５日　ロイター］ - 中国人民銀行（中央銀行）は１５日、１年物中期貸出制度（ＭＬＦ）を４カ月連続でロールオーバーし、実質約２８００億元を金融システムに供給した。金利は２．７５％に据え置いた。

この日の供給額は４８１０億元（７００億３０００万ドル）。今月期日が到来する２０００億元を差し引くと２８１０億元の供給となる。

ロイターが今週実施した調査では２８人全員がＭＬＦ金利の据え置きを予想。２０人が期日到来分を上回る資金が供給されるとみていた。

人民銀はさらに期間７日のリバースレポで１０４０億元を供給した。金利は２．００％で変わらずだった。

きょうのオペについて人民銀は「銀行システムの流動性を適度に潤沢な状態に保つ」ことで金融機関の資金需要を完全に満たすのが目的と説明した。

ＭＬＦの厚めの供給は、市場の長期流動性を十分な状態に保つという当局の意図がうかがわれる。

ＡＮＺのシニア中国ストラテジストは「５０００億元近い供給は、近い将来の預金準備率引き下げの可能性が高くないことを示唆する」と述べ、市場金利が上昇する可能性があるとの見方を示した。