- 2023/03/15 掲載
午後3時のドルは小幅高の134円半ば、リスク回避和らぎ底堅い
ドルは五・十日に伴い仲値にかけては実需の買いが入り、134円半ば付近まで上昇。「国内輸入企業が淡々とドルを買う動きは見られたものの、全体的に様子見ムードが強かった」(国内銀)という。その後はドルは上げ幅を縮小する場面があったものの、134円台を中心に推移した。
前日発表された2月の米消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年比伸び率が6.0%と市場予想と一致。家賃や食品の根強い上昇を背景に高水準にとどまることが明らかとなった。
これを受けて、3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げを見送るとの思惑が後退。米CMEフェドウォッチによると、米金利先物市場は現時点で、来週の米FOMCで25ベーシスポイント(bp)利上げの可能性を84.1%、現行の政策を据え置かれる可能性を15.9%と織りこんでいる。
りそな銀行の総合資金部市場トレーディング室、田中春菜氏は「(米大幅利上げ観測の後退で)ドルを積極的に買う動きはいったん抑えられている」とする一方、「インフレ高止まりを背景に米利上げは長期化する可能性があり、ドルは下がりづらい地合いが続きそうだ」とみる。
足元では米銀行破綻を受けたリスク回避の動きが一時的に和らいでいるものの、米国の景気先行きに対する不安はくすぶっており、楽観ムードには至っていない。
みずほ銀行のチーフマーケットストラテジスト、鈴木健吾氏は、米金融システムに対する警戒感から135円台では上値の重さが意識される一方、133円台前半では下値は固いとし、「来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)までは、133円ー135円を中心にもみあいとなりそうだ」との見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 134.62/64 1.0736/40 144.56/60
午前9時現在 134.42/44 1.0725/29 144.19/23
NY午後5時 134.22/23 1.0732/33 144.03/07
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