投機筋の欧州銀行株売り持ち、約160億ドル拡大

[ロンドン １５日 ロイター] - Ｓ＆Ｐグローバル・マーケット・インテリジェンスによると、米シリコンバレー銀行の経営破綻の波及懸念が高まり株価が大幅下落する中、投機筋は１４日までに欧州銀行株に対する１５７億ドル超の売り持ちを積み上げた。

１４日時点でハンデルス銀行、メディオバンカ 、ＢＮＰパリバ 、クレディ・スイス 、クローズ・ブラザーズ 、ドイツ銀行は空売りに貸し出されている株式の割合が最も高い金融機関だったという。

追跡対象の１１３の金融機関は、３月１０─１４日に貸し出し株式が平均５％増加した。

このデータはクレディ・スイスの株価が大幅下落した１５日はカバーしていない。同行の株価は１５日、筆頭株主のサウジ・ナショナル・バンク（ＳＮＢ）が規制の問題で追加出資をできないと表明したことを受け、一時３０％下落した。

ＢＮＰパリバの株価も、一時１２％安を付けた。ドイツ銀行は９％近く下げた。

１５日までの１週間で欧州銀行株の時価総額は、約１２００億ユーロ（１２６０億ドル）減少した。

金融分析会社Ｓ３パートナーズによると、クレディ・スイスの売り持ちを持つ市場参加者は月初から最大２億３８６０万ドル、年初から最大１億９２４０万ドルの利益を得た可能性がある。