豊田自動織機、排ガス試験で不正＝フォークリフト国内出荷停止

豊田自動織機は１７日、フォークリフト用エンジンについて、排ガス性能試験で不正があったと発表した。手順や方法に法規違反があった。同社は、該当するフォークリフトの国内出荷を停止するとともに、所管する国土交通省などに報告した。

対象エンジンはディーゼル２機種とガソリン１機種。ディーゼルエンジンについては経年劣化で国内の排ガス規制値を超過する恐れもあり、対象のエンジンを積んだ販売済みのフォークリフトはリコール（回収・無償修理）が行われる見通し。

同社は、外部弁護士らによる特別調査委員会を設置した。大西朗社長と豊田鉄郎会長は月額報酬１００％、６カ月分を辞退。他の２役員も報酬の一部を辞退する。大西社長は記者会見で陳謝し、「法規に対する知見、経験が不足していた。型式認証に対する認識が甘かった」と釈明した。

国交省は１７日、「自動車認証制度の根幹を揺るがす行為で、極めて遺憾」とし、同社に全容解明と再発防止策策定を指示。事実確認の上で、厳正に対処する。

【時事通信社】 〔写真説明〕フォークリフト用エンジンの排ガス試験で不正が見つかり、記者会見で陳謝する豊田自動織機の大西朗社長（中央）ら＝１７日、名古屋市