英スタンダード・チャータード、ヨルダン事業売却で合意

［ドバイ　２６日　ロイター］ - 英銀行大手スタンダード・チャータードはヨルダンの事業をアラブ・ヨルダン投資銀行（ＡＪＩＢ）に売却することで合意した。両行が２６日に発表した。スタンダード・チャータードはアフリカと中東の７市場から撤退する計画を進めている。

売却によりスタンダード・チャータードの法人向け事業や消費者向け貸し出し事業、プライベートバンキング事業などはＡＪＩＢへ移行。スタンダード・チャータードのヨルダンの全従業員はＡＪＩＢへ移籍する。売却には中央銀行による承認が必要となる。

スタンダード・チャータードの中東・アフリカ部門の最高経営責任者（ＣＥＯ）はヨルダン事業の売却について、効率性を追求するとともに、中東・アフリカ地区でより高い成長が見込める地域に経営資源を振り向けて、顧客支援を手厚くする世界戦略の一環だと説明した。

同行は昨年４月にアンゴラ、カメルーン、ガンビア、ヨルダン、レバノン、シエラレオネ、ジンバブエの７市場から撤退する計画を発表。サウジアラビアやエジプトなどの高成長市場に集中する方針を示していた。

ＡＪＩＢは２０１４年にＨＳＢＣのヨルダン銀行事業を、２２年にはクウェート国立銀行のヨルダン銀行事業をそれぞれ買収している。