- 2023/04/04 掲載
午前の日経平均は小幅に3日続伸、方向感は乏しい
日経平均は25円高と小幅高でスタートした。その後はすぐにマイナス圏に沈む場面もあり、一進一退の展開となった。前日の米株市場では主要3指数がまちまちだったほか、米経済指標の悪化で景気減速懸念が意識され、日本株は上値の重い展開となった。前週から急ピッチで上昇しているため、上値を追う動きは限定的との意見もあった。物色動向としては景気敏感株の一角が売られた一方、海運などはしっかりだった。
米国株は金融不安が広がる前の水準まで戻してきていることから、市場では「日本株も3月上旬高値を目指す動きの中にあり、2万8000円台後半に向けて上方向に行きやすいのではないか」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれる。ただ、米経済の先行き懸念が重しになりやすいという。
市場の関心は米国の金融政策動向に集まっている。「今週は米連邦準備理事会(FRB)高官らの発言機会が控えているので、発言内容から政策動向を探っていく展開になりそうだ」(野村証券のストラテジスト・澤田麻希氏)との指摘も聞かれた。週末には米雇用統計の公表が予定されていることから、「FRB高官の発言や経済指標の内容を見極めたいとする姿勢が強まりそうだ」(澤田氏)という。
TOPIXは0.13%高の2020.38ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆2977億8800万円だった。東証33業種では、その他製品、海運業、電気・ガス業、など20業種が値上がり。鉄鋼、倉庫・運輸関連業、小売業など13業種は値下がりした。
個別では、前日に決算を発表したしまむらが6%超安となった。市場では「(今期の)営業利益見通しが市場予想を下回ったことを嫌気して、売りが先行しているのではないか」(別の国内証券・ストラテジスト)との指摘が出ていた。
指数寄与度の大きいファーストリテイリングは小幅安、ソフトバンクグループは小幅高となった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが771銘柄(42%)、値下がりが971銘柄(52%)、変わらずが93銘柄(5%)だった。
関連コンテンツ
PR
PR
PR