- 2023/04/04 掲載
日経平均は3日続伸、リスク心理改善 くすぶる米インフレ・景気懸念
日経平均は続伸スタートの後、一時マイナスに転じる場面もあったが、その後は徐々に上値を伸ばした。前日の米ダウ工業株30種平均の上昇も支えに「リスクセンチメントが改善している。新年度入りでニューマネーも入ってきたようだ」(楽天証券経済研究所の香川睦チーフグローバルストラテジスト)との声が聞かれた。
直近まで下げが目立っていた海運株が買われたほか、主要産油国で構成する「石油輸出国機構(OPEC)プラス」による減産方針を受けた原油高を背景に、鉱業が引き続き買われた。
一方、景気敏感株の一角はマイナスだったり上昇の勢いを欠いた。米経済指標の悪化で景気減速懸念が意識されたほか、原油価格上昇によるインフレ高止まりへの警戒感がくすぶった。このところの上昇ピッチの速さから、短期的な過熱感も意識された。
市場では「原油価格の動向が不透明な上、企業業績を見極めたい側面もある。週末に雇用統計を控えていることもあって、積極的な上値追いは限られた」(香川氏)との見方が出ていた。
TOPIXは0.25%高の2022.76ポイント、東証プライム市場指数は前営業日比0.25%高の1040.78ポイントで取引を終了した。プライム市場の売買代金は2兆8866億5500万円だった。東証33業種では、値上がりは海運業やその他製品、鉱業など24業種で、値下がりは鉄鋼や空運業、サービス業など9業種だった。
個別では、INPEXや日本郵船が堅調。任天堂は買われた。一方、アドバンテストやファナックは軟調。しまむらは安かった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが889銘柄(48%)、値下がりは853銘柄(46%)、変わらずは93銘柄(5%)だった。
関連コンテンツ
PR
PR
PR