世銀、ＧＣＣ6カ国の今年の成長率見通しを3.2％に下方修正

［ドバイ　６日　ロイター］ - 世界銀行は６日、ペルシャ湾岸のアラブ諸国でつくる湾岸協力会議（ＧＣＣ）加盟６カ国の今年の経済成長率見通しを昨年１０月時点の３．７％から３．２％に下方修正した。

６カ国の成長率は今年、昨年の推計値の７．３％の半分未満に減速する見込みとなった。

ただ、この見通しは石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）加盟国と非加盟産油国で構成する「ＯＰＥＣプラス」が２日発表した減産の前に作成されたため、減産による影響は織り込まれていない。

ＧＣＣ加盟国の景気が減速すると予想されている理由は、石油価格が下落すると見込まれているためだ。世界最大の原油輸出国であるサウジアラビアの成長率は今年、昨年の８．７％から２．９％に減速すると予想され、昨年１０月時点の見通しの３．７％から下方修正された。

世銀の中東・北アフリカ地区チーフエコノミスト、ロベルタ・ガッティ氏は５日、ロイターのインタビューで「２０２３年の経済成長は、石油価格の上昇による恩恵がなくなるため、減速するだろう」と述べた。