- 2023/04/07 掲載
EXCLUSIVE-中国CICCが賞与大幅削減、政府の格差是正運動も影響=関係者
2022年分の賞与は近く支給される見通し。一般的な従業員の削減幅は最大40%だが、上位クラスでは3分の1程度に減らされるケースも出てくるとみられ、中国金融セクターとしては過去2年で最大級の落ち込みになるという。
中国の有力投資銀行の賃金は、「ゼロコロナ」政策で企業合併・買収(M&A)活動が低調になるとともに減少傾向をたどってきた。政府が掲げる「共同富裕」のスローガンに対応して、従業員の給与や諸手当切り下げが加速した面もある。
特にCICCはここ数年の給与水準が業界最高グループだった上に、高給を誇示する金融セクターに対して当局が締め付けを強化したタイミングに直面したこともあり、賞与削減がより大きくなった。
中国共産党の中央規律検査委員会(CCDI)は2月、「金融エリート」といった概念や快楽主義、過度に金銭を追い求める姿勢などを一掃すると表明した。
関係者によると、こうした中でCICCは筆頭株主で政府系ファンドの中国投資(CIC)や監督当局に、今年に関してはより小幅の賞与削減案を認めてもらおうとしたが、踏み込みが不十分だと突き放されたもようだ。
複数の業界筋は、一部の投資銀行が報酬カットだけでなく、従業員に対して、ソーシャルメディアに豪華な食事や海外旅行の写真をアップするなどして富裕ぶりを見せびらかすのを避けるよう通達を出していると明かした。
CICCも2月、高所得やぜいたくな生活をにおわせるコンテンツの投稿を慎むことを定めた従業員向けガイドラインを打ち出した、と事情を知る2人の関係者がロイターに語った。
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