ＦＲＢの銀行向け融資がやや減少、問題沈静化の兆し

[ニューヨーク ６日 ロイター] - 米連邦準備理事会（ＦＲＢ）が６日公表したデータによると、ＦＲＢの融資制度の利用が前週比でやや減少し、先月から続く金融セクターの問題が落ち着きつつある兆しが示された。

銀行の流動性支援を目的とする３つの主要プログラムを合わせた融資総額は５日時点で３２３３億ドルと、３月２９日時点の３３２７億ドルから減少した。

米中堅銀行の破綻を受けて銀行セクターの問題が顕在化する以前の３月初めには、融資額は５０億ドル弱だった。

ＪＰモルガンのエコノミスト、マイケル・フェロリ氏は「大局的に見れば、銀行のストレスは抑えられ、事態は非常に緩やかに正常化しつつあるようだ」と述べた。

ＦＲＢの主要な流動性供給制度である連銀窓口貸出（ディスカウント・ウインドウ）の利用額は６９７億ドルで、前週の８８２億ドルから減少した。

ＦＲＢが新設した銀行ターム・ファンディング・プログラム（ＢＴＦＰ）の利用額は７９０億ドル。前週は６４４億ドルだった。

破綻した銀行に対処する米連邦預金保険公社（ＦＤＩＣ）への貸し出しは１７４６億ドルで、前週の１８０１億ドルを下回った。

ＦＲＢのバランスシート全体の規模は８兆６８２０億ドルとなった。前週は８兆７５６０億ドルだった。