新興国資金流入、3月は年初来低水準　中国は3カ月連続で増加

[ロンドン ６日 ロイター] - 国際金融協会（ＩＩＦ）が６日発表した３月の新興国の資金フローデータによると、中国の株式と債券への資金流入が３カ月連続で増加した。

新興国全体の流入額は９４億ドルで、年初来低水準となった。内訳は株式が６８億ドル、債券が２６億ドルだった。

中国株への流入は７２億ドルで、２月から倍以上に拡大し、年初からの流入額は３００億ドルに達した。中国の債券への流入額は３０億ドルで、２月の８億ドルを上回った。

一方、中国を除く新興国市場は株式から５億ドル、債券から４億ドル、それぞれ流出した。

ＩＩＦのエコノミスト、ジョナサン・フォーチュン氏は「年初の上昇の勢いが衰え、世界経済のソフトランディング（軟着陸）が視野に入ってきたため、市場は新興市場資産に対してより慎重なアプローチを取り始めている」と指摘した。