- 2023/04/27 掲載
デンソー、今期営業利益は約2割増 拡販と固定費抑制で2期連続最高へ
今期の純利益予想は同21.7%増の3830億円で、これまでの過去最高(18年3月期の3805億円)を6年ぶりに更新する見通し。今期の1株当たり年間配当は前期から5円増配の190円(中間・期末いずれも95円)を予想する。
有馬浩二社長はオンラインでの会見で、今期は「挑む年、結果にこだわる年」にしたいと述べた。前期は新型コロナウイルス禍や半導体不足の影響で急激な生産変動に見舞われることが多かったが、今後は柔軟な生産体制をとれるよう「(工場の)ラインの自動化を、より積極的に加速していきたい」とも語った。
事業面では、採算の良い電動車向けインバーターや運転支援技術に使うセンサーなどの販売が好調に推移。会見に同席した松井靖・経営役員は「電動化や自動運転の分野で収益力が上がっている」と説明した。部材やエネルギーの高騰による費用増加は今期も一定程度あるものの、前期ほどにはならないとみている。
今期の売上収益(売上高に相当)は同1.6%減の6兆3000億円となる見込み。松井氏は、顧客である自動車メーカーの計画から「10%の車両生産リスクを織り込んだ」と述べたが、「かなり保守的」に見積もったとも話した。半導体不足は「6月くらいまではまだ続く」とみているが、「夏以降は安定的に供給され、需給が緩む」との見通しを示した。
(白木真紀)
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