［シドニー　２６日　ロイター］ - オーストラリア統計局が２６日発表した４月の小売売上高は、前月比横ばいとなり、市場予想の０．２％増に届かなかった。生活費の高騰や金利上昇で食品や外食支出が減少した。

前年比では４．２％増。３月は５．４％増だった。

冬物衣料や百貨店は増加したが、食品は０．１％、外食は０．２％それぞれ減少した。家庭用品は１％減だった。

個人消費の減速はオーストラリア準備銀行（中央銀行）のこれまでの引き締めの効果が出ていることを示している。

統計局の小売統計部門責任者ベン・ドーバー氏は「消費者が生活費高騰と金利上昇に対処して裁量的支出を抑えたため、小売売上高はここ半年頭打ちとなっている」と述べた。

小売売上高は第１・四半期全体でもマイナスとなり、２四半期連続で減少しており、景気の足かせとなっている。

ただ、中銀はインフレ上振れリスクがあるとし、追加利上げが必要になる可能性に言及している。市場は８月か９月の追加利上げの可能性や高金利が長期化するとの見方を織り込んでいる。