- 2023/06/06 掲載
午前の日経平均は続伸、押し目買いが支え 利益確定売りは重し
日経平均は約230円安と反落してスタート。ただ、その後は徐々に下げ幅を縮小し、前場中盤にはプラス転換し、一時前営業日比137円高の3万2355円15銭まで上昇した。前日までに1300円超上昇していた反動で、利益確定売りが重しとなった一方、指数寄与度の大きい銘柄がプラス転換するなどし、指数を押し上げた。
東海東京調査センターの中村貴司シニアストラテジストは「9日にはSQ(特別清算指数)を控えているので、指数寄与度の大きい銘柄が思惑で買われ、相場を支援した」との見方を示した。市場のモメンタム(勢い)が大きく低下するまでは、基本は下値では押し目買いが入るとみていい、という。
厚生労働省が6日公表した4月の毎月勤労統計(速報)では、実質賃金が前年比3.0%低下と、13カ月連続で減少していたことから「YCC(イールドカーブ・コントロール)の後ずれが意識され、銀行株が下げたのだろう」(中村氏)と指摘した。
TOPIXは0.19%高の2224.07ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆7340億1000万円だった。東証33業種では、鉱業や卸売、鉄鋼など23業種が値上がり。銀行や海運、ガラス・土石製品など9業種は値下がりした。証券は変わらずだった。
個別では、指数寄与度の大きいファーストリテイリングが1.3%高、東京エレクトロンが0.7%高で2銘柄で指数を62円程度押し上げた。一方、三菱UFJフィナンシャル・グループが1.2%安となるなど、大手行は軒並み1%超安と軟調。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが745銘柄(40%)、値下がりは1016銘柄(55%)、変わらずは73銘柄(3%)だった。
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