欧米のホテル客室、供給不足で料金上昇続く可能性＝業界幹部

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[ニューヨーク　７日　ロイター] - 欧米でホテルの客室料金が上昇中で、供給が需要に追い付いていないため、さらに上昇する可能性がある。業界幹部らが７日、ニューヨーク大学国際ホスピタリティ産業投資会議で明らかにした。

新型コロナウイルスのパンデミック後、旅行需要が拡大している。しかし米国では地方銀行の融資基準が厳格化し、デベロッパーの資金確保が難しくなっており、客室の供給量はほとんど増加していない。幹部らは、このため高価格が維持されていると指摘している。

ホテル業界の分析を手がけるＳＴＲによると、米国の４月のホテル客室数は２０１９年同月比で約３％増加した。４月は約１５万３０００室が建設中で、２０年４月のピークだった２２万室から減少した。

米ホテルの５月の客室料金は１泊平均１５７．４５ドルと１９年同月比１７％上昇。パンデミック中の２０年４月は、同７３．２５ドルまで下がり、２１年３月に同１００ドルを超えるまで一貫した回復はみられなかった。

一方で、ＲＢＣキャピタル・マーケッツのマネジング・ディレクター、マイケル・トラン氏は、客室料金の上昇で消費者はホテルの予約を断念するかもしれないと指摘。米ホテル予約データによると、予約は３カ月連続で前年同月を下回っている。

仏ホテルチェーン、アコーホテルズのセバスチャン・バザン最高経営責任者（ＣＥＯ）は、中級およびエコノミーの客室料金はパンデミック前と比べて１５─２０％上昇しており、上昇は持続していると述べた。客室料金はこの６カ月で、パリでは１９年比５０％、ロンドンでは同３０％それぞれ上昇しているという。