- 2023/06/09 掲載
バイナンス米国法人、ドル預け入れ停止 引き出しも近く停止へ
[8日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)交換業最大手バイナンスの米国法人バイナンス・ドット・USは8日、米ドルの預け入れを停止すると明らかにした。また、銀行パートナーが早ければ13日にも米ドルの引き出しチャンネルを一時停止する準備をしていると顧客に通知していると発表した。
バイナンス・ドット・USは米国時間8日夜のツイートで、今回の措置について、仮想通貨のみを扱う取引所への移行において当面の間、事前の対応を講じているためだと説明した。
顧客には、仮想通貨の取引、ステーキング、預け入れ、引き出しは100%稼働し続けると通知した。
米証券取引委員会(SEC)は5日、バイナンスが取引量を人為的に膨らませ、顧客の資金を流用したほか、米国の顧客が国外の交換所で取引できるようにし、市場規制について投資家に誤解を与えたなどとして、同社と最高経営責任者(CEO)らを提訴した。SECは翌日、同業の米コインベースも提訴した。
SECの連邦裁判所への届け出によると、米金融規制当局は8日、バイナンスの資産凍結を指示した。
バイナンス・ドット・USはツイッターで、SECの仮想通貨に対する取り組みは「極めて攻撃的で威圧的だ」とし、それによって同社と銀行パートナーとの間に困難が生じたと説明した。
シンガポールの暗号資産プラットフォーム、スタック・ファンズのマシュー・ディブ最高執行責任者(COO)は、「バイナンス・ドット・USは、バイナンスよりもかなり小さな会社だが、引き出し停止は明らかにかなりの心配とパニックを引き起こすだろう」と指摘。今回の措置は予想されていたとした上で、「(当局との)長い戦いになりそうで、解決に数年かかる可能性が高い」と語った。
関連コンテンツ
関連コンテンツ
PR
PR
PR