- 2023/06/19 掲載
三菱モルガン証に賠償請求=投資家、クレディAT1債
スイス金融大手クレディ・スイス(CS)が発行した「AT1債」を巡り、販売した三菱UFJモルガン・スタンレー証券を相手取り、国内投資家が損害賠償を求める集団訴訟を東京地裁に起こすことが19日、分かった。CSのAT1債は公的支援受け入れにより無価値となったが、こうしたリスクの説明がなかったと主張。損害額の支払いを求める。
集団訴訟には投資家40人以上が参加し、損害額は計数十億円に上る見通し。1人当たりの購入額は2800万~5億円程度で、資産の大部分をつぎ込んだ人もいるという。早ければ8月に提訴する。
AT1債は劣後債の一種。原告団弁護士によると、三菱モルガン証は投資家に対し、株式より安全な金融商品だと強調。無価値化する条件について十分に説明せず、「公的支援の表明後も継続保有を勧めていた」という。
三菱モルガン証は「訴状を確認していないのでコメントを控える。販売時の状況は現在調査中なので申し上げられない」としている。
CSのAT1債は日本国内で約1400億円が販売され、うち約950億円が三菱モルガン証経由だった。スイス政府に対し賠償を求める国際仲裁の申し立ても進んでいる。
【時事通信社】 〔写真説明〕東京地裁=東京都千代田区
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