米ＫＫＲ、ペイパルの欧州後払い決済債権買収へ　最大440億ドル

[２０日 ロイター] - 米プライベートエクイティ（ＰＥ）大手ＫＫＲは、決済大手ペイパルが欧州で抱える後払い決済（ＢＮＰＬ）ローン債権の最大４００億ユーロ（４３７億１０００万ドル）相当を買収することで合意した。両社が２０日に発表した。

フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国でペイパルが実行したローン債権が対象。同社は、欧州のＢＮＰＬ商品に関連する引受やサービシング（回収事務）を含む、顧客と接する全ての活動に対しては引き続き責任を負うとしている。

ペイパルの株価は発表を受けて上昇。この買収は、今年後半に完了する予定という。

同社は５月に発表した、市場予想を上回る１株当たり約２０％という調整後利益伸び率見通しについて、すでにこの買収の影響を盛り込んでいるとした。

買収終了後、ペイパルは２０２３年中に約１０億ドルを追加の自社株買いに充てる方針だ。

モーニングスター・リサーチ・サービシズのシニアエクイティアナリスト、ブレット・ホーン氏は「信用リスクの軽減は決済処理業者にとってプラスであると考えられるので、この動きは好ましい」と述べた。