中国、景気回復支援へ迅速な行動必要＝政協の経済委副主任

[北京 ２５日 ロイター] - 中国の国政助言機関、人民政治協商会議（政協）の経済委員会副主任で、国家発展改革委員会（発改委）元副主任の寧吉哲氏は２５日、新型コロナウイルス後の景気回復を支援するため、可能な限り早期に対策を強化する必要があると述べた。

国家統計局の元局長でもある寧氏は、中国経済に大きな下押し圧力がかかっており、回復は不安定で不均衡だと指摘。世界的な景気減速の中で「経済のスパイラル的縮小」を防ぐため、マクロ経済対策は小さいものであってはならないと述べた。

中国国務院（内閣に相当）は今月、経済成長を促進するための方策を議論。経済状況の変化に応じ、強力な措置を適時講じる方針を示した。

中国人民銀行（中央銀行）は２０日、銀行貸出金利の指標となる最優遇貸出金利（ローンプライムレート、ＬＰＲ）の１年物と５年物を１０カ月ぶりに引き下げた。

人民銀は貸出金利をさらに引き下げる見通しだが、民間企業や家計は借り入れに消極的で、すでに利ざや圧縮に苦しむ銀行が政策緩和継続により打撃を受ける可能性があるとアナリストは指摘する。