上海外為市場＝元堅調、当局は大幅な元安容認せずとの見方強まる

［香港　７日　ロイター］ - 上海外国為替市場の人民元相場は対ドルで堅調に推移した。中国人民銀行（中央銀行）の基準値設定を受け、当局が元の大幅な下落を容認していないとの見方が強まった。

ただ、投資家が追加の景気刺激策があるのか見極めようとする中、取引レンジは狭くなっている。

人民銀は取引開始に先立ち、基準値を１ドル＝７．２０５４元に設定。前営業日（７．２０９８元）よりも元高方向となった。今週の基準値は市場予想よりも元高の水準が続いた。

スポットの人民元は７．２４００元で始まり、中盤時点では７．２４４７元と、前営業日終値比４２ポイント高となっている。

メイバンクのアナリストは７日のリサーチノートで「中国指導部が国内外のビジネスリーダーや海外要人と何度も対話を重ねており、景気刺激策が打ち出される可能性があると依然として楽観視している」と指摘した。

一部アナリストは刺激策について、今月末に予定される共産党政治局会議の前後に発表されると予想。ソシエテ・ジェネラルのアジア担当リードマクロストラテジスト、キヨン・ソン氏によると、それまで元は７．２─７．３元の範囲で安定推移する見込み。

オフショア人民元は７．２５３３元で取引されている。