ジュリアス・ベア、運用資産の倍増可能─ＣＥＯ＝独紙

［チューリヒ　１０日　ロイター］ - スイスのプライベートバンク大手ジュリアス・ベアのフィリップ・リッケンバッハー最高経営責任者（ＣＥＯ）は、ドイツの経済専門紙ハンデルスブラットとのインタビューで、運用資産を現在の２倍の１兆スイスフラン（１兆１２００億ドル）に増やすことが可能だと述べた。

現在の運用資産は４２９０億フラン。同ＣＥＯは２０３０年までに目標を達成できるかとの質問に「期限を定めた目標とはしていない」とした上で「当社は成長モードにあり、そうした野心は非現実的ではない」と述べた。

「おそらく市場は変化のスピードを過大評価している。富裕層は決断に時間をかける」としながらも「長期的には、市場シェアの一定の再分配があるだろう」と指摘した。

スイスの銀行大手クレディ・スイスの崩壊を受けて銀行規制が調整されるとも発言。非常時に顧客による急激な資金の引き出しを防ぐ措置が必要だとも述べた。

「特にシリコンバレー銀行のケースでは、デジタル化の影響もあり、いわゆる取り付け騒ぎが１０年前、２０年前よりはるかに急激に起こり得ることが明らかになった」とし「これは規制当局が取り組むべき問題だ」と述べた。