- 2023/07/23 掲載
電車はクレカでGO!=訪日客にらみタッチ決済拡大
クレジットカード(クレカ)のタッチ決済で乗車できる電車が増えつつある。「Suica(スイカ)」などの交通系ICカードが使えない地方の交通機関に加え、首都圏でも導入事例が出てきた。タッチ決済が普及する海外からのインバウンド(訪日客)増加をにらみ、普段使っているカードがそのまま使える利便性をアピールする。
観光客から鉄道ファンまで多くの人が利用する江ノ島電鉄(江ノ電)は4月、全駅でJCBなどのタッチ決済を導入した。それまでは「言語の問題もあって窓口対応に時間がかかり、券売機も混雑していた」(運輸課)が、コロナの影響が和らぎ、インバウンド需要が一段と拡大するとみて対応強化に乗り出した。
東急電鉄は今夏、田園都市線などで実証実験を開始。担当者は「グローバルスタンダードの決済手段を採用することにより、自国で慣れている方法で乗車いただける」と、インバウンド向けのメリットを強調する。
鹿児島市は昨年11月、VISAと連携して市電でのタッチ決済の実証実験を始めた。従来は県内のみで流通する独自のICカードか、現金払いのみ対応可能だった。今年3月にはJCBなどVISA以外のブランドでもタッチ決済できるようにし、市交通局によると、昨年11月に1日平均100件だった利用件数は今年6月には1100件と10倍以上に増えたという。
VISAによると、インバウンド客の88%が公共交通機関でのタッチ決済導入で利便性が高まると考えているという。JCBの関祐二加盟店営業統括部部長は「今年1~6月までに約30事業者が導入した。大手事業者も含め、今後ももっと増えるだろう」と予測している。
【時事通信社】 〔写真説明〕江ノ島電鉄江ノ島駅に設置されたタッチ決済用改札機(JCB提供)
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